【発達障がい】ASD(自閉症スペクトラム)の方への理解

自閉症スペクトラム(旧アスペルガー症候群)の方たちは、知的障がいが伴わない場合、

学校や社会で勉強や事務的な仕事はこなせても、コニュニケーションや感覚障がいが

ネックになり不適応を起こすことが多いです。

関わり方のコツを知っておくと、家族関係が円滑になり、

学校では本人も先生方も楽になります。

そして、社会では、できる仕事や事柄の幅が増え、生きやすくなります。

障がい特性と対応のポイントについて知っていただき、

ご本人たちに優しく対応してくださる方が増えていくことを願っています。

障がい特性

コニュニケーションの障がい

・一方的に話をする

・ストレートすぎる言葉

・相手の表情や言葉を真に受けやすい

(冗談が通じない)

(人から言われたことにはとても敏感で、相手の立場に立って考えることができず、

相手を責め、被害者的に受け止めやすい。)

・大人びた言葉遣い

社会性の障がい

・自分と他人の境界があいまい

・協調性に欠ける

・場にそぐわない言動(空気を読めない)

→友達に関心がない、友達とうまく関われない、友達とトラブルになりやすい

想像力と創造性の障がい

・他者の気持ちがわからない

・経験したことがないことを想像できない

・予定が変わるとパニックになりがち(わからないことに対してとても不安)

・こだわりが強い

(好きなことには没頭し、マイルールに固執する。興味のないことには取り組めない。)

・話し言葉より書いた言葉の方が理解しやすい

(聞いた言葉の一部に反応しやすく、あまり細かく言っても全体を理解できない。)

感覚過敏

・聴覚過敏・・・大きな音や特定の音が苦手。全ての音が苦手なわけではない。
・視覚過敏・・・光が眩しく感じすぎる。人の顔が見れない等の視覚過敏もある。
・味覚過敏・・・特定の味や食感に不快を感じる。
・臭覚過敏・・・香水やシャンプー・制汗スプレー等に含まれる芳香剤、その他特定の化学物        質等の匂いを嫌う
・触覚過敏・・・体に触れるもので特定の嫌なもの(服の素材やタグ等)がある。

得意なこと(人によって違いますが・・・)

・一度見たものは写真のように記憶できる

・好きなことは寝食を忘れて集中する

・細かい仕事が得意

・素直で裏表がない

対応方法

「〜しなさい」と命令しない

自分のやりたいようにしたい気持ちが強いので命令すると反抗的になり扱いにくくなります

やるべきことと理由を伝えるようにしましょう。

(例)宿題は学校で習ったことを身につけやすくするためにします。

宿題をすると覚えやすくなります。

 

怒鳴らない、叱らない

通常の注意をしただけでも「自分を否定された」と強く受け止め、望まない方向に行動をエスカレートしがちです。

「ダメ」という言葉はもう使わないくらいの気持ちで関わり「こうすればいいよ」という情報を伝えるようにしましょう。

声を荒げると、叱られているという気持ちばかりが強くなり、言われていることをうまく理解できなくなります。

 

ほめる、プラスの言葉を使う

注意を受けがちの方たちなので、本人なりにがんばっているところを探しほめましょう。

何をがんばったか、どこが良かったかをできるだけ具体的にほめましょう。

「いつもこうだといいんだけどね」などの皮肉はNGです。
気持ちよくほめることを心がけましょう。

 

不安を解消する(見通しを持てるようにする)

社会的想像力が乏しいので、自分が経験したことがない状況や場所、初めて関わる人との やりとりでとても不安になります。

不安を解消するために、できるだけ事前に情報を伝えるように心がけましょう。
(何を、いつ、どうすれば良いのかの日程表、DVD等での事前学習、事前見学等)

こだわりへの対処

無理に辞めさせると逆効果です。

切り替えやすい工夫をしましょう。
(タイマーを使う、次にいつできるかの見通しを伝える等)

不安や緊張がこだわりを強くすることもあるので、不安や緊張を和らげる関わりをしましょう。

パニックの対応

パニックは感情と行動が爆発した状態です。(思考停止の静かなパニックもあります。)

下手に声をかけたり止めようとすると逆効果になります。

安全に気をつけて鎮まるのを待ちましょう。

1.刺激を減らし落ち着くのを待つ(個室で過ごす等)

⒉   すっかりおさまったら

「〜が嫌だったんだね」「〜が悲しかったね」と本人の気持ちを短い言葉で表現する。
(共感する)

⒊   可能ならなぜそうなったのか話し合う。(パニックに逆戻りすることもあるので注意)

⒋  次の行動を、わかりやすく示す。

集中するのが難しいとき

単に集中できないでいるのか、他の問題を抱えているのか、原因を考えるようにしましょう。

・課題が難しすぎないか

・忙しすぎていないか(好きな活動を保障しているか)

・悩み(いじめ等)を一人で抱えていないか

・他の障がい(ADHD、LD等)との合併はないか

書いて教える

ASDの方々は、話し言葉よりも書いた言葉の方が理解しやすいという特徴があります。

言葉がたくさんある方でも書いた方が伝わりやすいです。

本人が考える時も、書かれた情報を見ながら考えることができるので理解が深まります。

予定の他にも、なぜそうしなければいけないのか、トラブルの経緯等書いて教えましょう。

こじれた関係を修復するスペシャルタイムを設ける

親からも、学校の先生からも、会社の上司からも怒られることが多く、精神的不調や人間不信になってしまう傾向があります。

信頼関係を再構築するために、スペシャルタイムを設けましょう。

・本人の好きな活動(遊び)に先生や親や仲間が参加し、関係づくりを行う。

・話を聞く時間を作るのも良い。本人が楽しい嬉しいと思うような活動を行う。

信頼関係が深まり、学校生活や家庭生活が次第に落ち着いてくるはずです。

おわりに

ASDの特性と対応のポイントを簡単にお伝えしました。

ASDの方々の不適応行動は、本人のワガママや保護者のしつけが原因ではなく、障がい特性に

よるところが大きいと理解し、ポイントを押さえた関わりを行えば、学校や社会の中で過ごし

やすくなります。

私の関わるASDの方々は、「自分のことを理解してほしい(共感してほしい)」

「やるべきこと、こうやったら良いと言う提案を優しくわかりやすく示してほしい。」

と言われます。

目に見えたハンディーキャップではないだけに皆さんとても苦労が多いのです。

社会の中にASDの方々の理解者が増えていくことを願っています。

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