一般質問・奥中山高原(株)<2021年9月議会>

2021年9月9日(木)から、9月議会が始まりました。

9月13日(月)が一般質問日。

コロナウイルス感染予防のため、今回も一般質問も持ち時間は一人30分でした。

通告者は、7名。私の順番は7人目。

以下、私、山舘章子の一般質問の質疑応答をまとめます。

一般質問事項

奥中山高原(株)の巨額な借入金の連帯保証状況および返済計画等について

質問の要旨

①令和3年7月末の短期借入金・長期借入金の金額と連帯保証人(個人保証)状況をお示しください。また、連帯保証人の義務はどういうものだと認識されていますか。

②地方公共団体の首長である町長が、私人としての立場で借入金の個人保証人になるのは、総務省の通達に違反していると思います。総務省から各都道府県への「第三セクター等の経営健全化等に関する指針の策定について」の通達に「長等の私人としての債務保証、この中に地方公共団体の長等が私人としての立場で第三セクター等の債務を保証することは、公職としての立場での契約と混同される恐れがあるため行うべきではない。現在、このような契約を行っている場合には、早急に是正をすることが必要である。」とあります。今後、どのように是正する考えですか。町長の見解を伺います。

③令和3年6月議会の小野寺議員の一般質問への答弁で気づきましたが、昨年途中まで、菊池前社長の個人保証になっていた4,950万円の長期借入金の個人保証人が、いつの間にか町長氏名の個人保証に変わっていました。個人保証人を変更した経緯と、特に取締役会に諮っての変更だったのか(誰と誰が協議して決定したことか)お示しください。

④町長は前回の6月議会で小野寺議員の質問に対して「奥中山高原(株)への公的資金の導入はない」と答弁されており、それは当然のことと認識しております。作成すると決まっていたはずの長期・短期借入金の返済計画をお示しください。

⑤町長は令和2年の6月議会で、奥中山高原(株)の巨額の累積赤字に関しての答弁で、「ソフトバンクでも大幅赤字なのだ」と答弁されました。今もそう思っているのですか。私は、民間大企業の経営と地方公共団体第三セクターの経営は、債務超過や資本欠損を起こしてはいけないということは共通するものの、その目的・財務運営・考え方からして同一視できないものと考えています。町長が奥中山高原(株)の経営で最も大事にしていることは何かお示しください。

答弁書内容

ただ今の、山舘 章子 議員のご質問にお答えいたします。

最初のご質問ですが、現在の借入金の状況については、長期借入金残高は6950万円で連帯保証人は代表取締役である私が、短期借入金残高は1000万円で連帯保証人は前代表取締役社長となっているものです。

連帯保証人は、本来の債務者が返済を滞った場合に債務者の代わりに返済義務を負うもの、となります。

金融機関から融資を受けようとすると、多くの場合で代表者の保証が求められます。現在では代表者の保証無しでの融資が可能となるケースもありますが、会社の財務基盤等の脆弱性が認められるなどの場合は、代表者に対し保証が求められることが一般的であります。

次の、地方公共団体の首長が、私人としての立場で個人保証することは総務省の通達違反に当たるのでは、とのご質問ですが、当該通達は地方自治法第245条の4による「技術的な助言」であり、その内容を尊重しなければならないものではありますが、法律上の義務を負うものではなく、金融機関からの求めに応じて個人保証を行っているものであります。

その上で、私が連帯保証人としての義務を履行する状況に至らないよう、返済を継続できる会社への再建を進めてまいります。

3点目のご質問にお答えします。

コロナ資金として融資を受けた4950万円の連帯保証は、確かにその時点では前代表取締役社長となっておりましたが、金融機関から社長交代により、連帯保証人の変更を求められたものであり、一般的な金融機関の取扱いとしてそのようになったものであります。

時期としては令和3年2月であり、この件については取締役会会則に規定する付議すべき事項ではありませんでしたので、会議に諮ること無く、私の判断でその求めに応じたものであります。

4点目のご質問については、前回6月議会でも申し述べましたが、この奥中山高原事業を継続することを前提とし経営再建を図ろうとしておりますので、そのための経営健全化計画の策定を進める中、その一部を構成する返済計画についても財源の裏付けをもって今後お示ししていくこととなります。

最後のご質問にお答えします。

議員ご指摘の、私の昨年6月議会でのソフトバンクグループを例にとった発言ですが、これは奥中山高原株式会社という第三セクターと同列に比較したものでは決してありません。もともと商品販売、サービス対価あるいは株式投資などの収入基盤が違うあらゆる事業体にあっても、不測の事態への備えを怠らず、事業の継続性を確実なものとするためのあらゆる努力を続けており、新型コロナウイルスの感染拡大という全世界的な危機の中で経営に大きなダメージを負ったとしても、次の回復のために前に進んでいると言うことを申し述べたものです。「経営というのは、細切れに見てはいけないと思います。」という言葉で表現しておりましたので、ご確認いただきたいと思います。

なお、奥中山高原事業は、町民の福利厚生機会の提供、雇用の場の確保、町内にもたらす経済効果、町唯一の総合観光事業の継続、を目的に実施するものですが、この目的を奥中山高原株式会社の役職員と共に達成することが大事だと思い経営に当たっているものであります。

以上で答弁を終わります。

奥中山高原(株)の収支状況

9月8日に開会された取締役会において報告があった、6月末時点の収支状況をもってお答えします。議員ご質問の7月末時点のものとはなりませんのでご理解いただきたいと思います。

今期6月末時点では1465万円の赤字で、累積赤字は1億954万円、債務超過額5944万円となっております。借入金残高は、長期6950万円、短期1000万円であります。

リース債務残高は6月末時点で817万円、毎月の支払状況は約17万円であります。6月末現金預金残高は2125万円となっております。

(上記は、私と同じく奥中山高原(株)の経営状況について一般質問した小野寺美登議員の質問内容の答弁より抜粋)

再質問内容

①借入金の連帯保証人状況について、前回議会の小野寺議員への答弁で、町長は長期借入金も短期借入金も、連帯保証人は全て自分だと答弁されました。今回議会では、短期借入金の1000万円の連帯保証人は、菊池前社長となっている。どういうことでしょうか。

(町長答弁要約:今回議会の「短期借入金1000万円の連帯保証人は菊池前社長」が正しい。自分の捉え間違いだった。申し訳ない。)

②地方公共団体の首長が、私人としての立場で個人保証することは総務省の通達違反に当たるのではという質問に対して、法律上の義務を負うものではないと答弁されましたが、通達の主旨は、(1)将来町民に負担を負わせず町民を守る。(2)連帯保証した個人(田中達也氏)を守るという2点があると思います。6950万円という高額の借入金は、町長が個人で負える額ではないと思います。町長の周囲の方には是非、連帯保証人になることを止めて頂きたいくらい心配です。是正するつもりはおありですか?

(町長答弁要約:現在の収支状況では、個人保証人を外すのは難しいと思う。)

③連帯保証人としての義務を履行する状況に至らないよう、返済を継続できる会社への再建を進めてまいります。とありますが、単年度で黒字、もしくはトントンの収支ならともかく、現在の奥中山高原(株)の収支実態で本当に再建可能だと思われますか?

(町長答弁要約:ゆくゆくは資金の内部留保ができるような会社にしたい。)

④短期借入金の1000万円は、今月9月末に返済するものと把握しておりますが、現状を伺います。短期借入金の1000万円は返すことができますか?

新たに借入金を借りる予定はありますか?

借入金について取締役の承諾は得ていますか?

取締役の皆さんは、新たに借入れをすることに賛成されていますか。苦言を呈されていますか?

(町長答弁要約:以前から、短期借入金の1000万円は、一旦返済してまた借りることで話がついていた。取締役会にも了承を得ている。)

⑤私をはじめ、問題提起をしてきた議員、関心のある町民の方々が重要視しているのは、コロナ以前の菊池前社長時代の急激な経営悪化です。ソフトバンクはその後自社の株を売却して大幅黒字に転じましたが、奥中山高原(株)が民間の大企業と違うのは、経営悪化が原因で、会社としてあってはならない資本欠損を招き、倒産・破産と等しい状況になっていることです。町長は代表取締役として、その責任はとても大きいと思います。小野寺議員が、増資の話やクラウドファンディングの話をされました。良い案だと思います。しかしそれらは、現在の株式会社としてのケジメをきちんとつけ、町長や経営陣が、誠意ある経営責任の形を取ってから、やっとできることです。町長は、町の経営健全化計画を先行させようとしていますが、現在は、株式会社なわけですから、株式会社としてできることを早急に行うべきだと思います。

(町長答弁を求めなかったので、お伝えしただけ。)

⑥同じ第三セクターで経営悪化が原因で経営改善を急いだ遠野ふるさと公社があります。岩手日報の2020年7月5日の記事にありましたが、一戸町の累積赤字の約半分の7000万円の時点で、これ以上市民に負担を負わせてはいけないと経営判断をされました。奥中山高原(株)のジェラートを販売した南イオンの産直の前の店舗になります。適切な策を講じないと赤字が膨らむばかりです。

(この再質問も、お伝えしただけ。)

⑦私は2年以上前から、奥中山高原(株)の一般質問を7回に渡って行ってきていますが、様々提言しても、改善の方向に向かわないのは何故でしょうか。町民の皆さんも具体的な方向性が見えてこない、決断を先延ばしにしているのでは、と言っておられます。変化がないのは衰退に等しいと言っておられる方もいます。まずは、町民の皆様への説明責任を果たすべきです。

また、各市町村で人口減が課題ですが、人口が減れば地方交付税も減り、財源も厳しくなります。町税が絡む第三セクターの事業執行はシビアにやっていくべきではないでしょうか。そうでないと、一戸町のベーシック政策(くらし、安全、福祉など)の足枷になると思います。

(持ち時間が少なくなり、この再質問もお伝えしただけ。)

⑧藤村支配人はじめ雫石から来られているスタッフの評判が地元の方々から良くないです。また、採用・人事の規定が未整備の中、雫石から来られた職員はほとんどが役職付きで高待遇だと聞いています。町民の雇用の確保という、当社の目的にもあるように、前のように地元の職員でやっていきたいという声が上がっていますが町長の所見を伺います。

(町長答弁要約:自分は採用には関わっていない。今のご時世、職員を募集してもなかなか応募がない。雫石からのスタッフは、それなりに専門性のある職員が来ている。スノーボーダーに明るい方など。)

⑨最後に、前回議会でもお伺いしましたが、社員の皆さんの声を、前回議会以降、聞きに行きましたか?

(町長答弁要約:以前にも答弁したように、個別の意見を聞くことはできない。聞くつもりもない。一人一人聞いてもらいたいというのであれば総支配人が聞く。)

終わりに

再質問の答弁は、自ら質問しながらのメモでしたので正確な記録が取れていません。答弁の要約を記載しました。

一週間くらいしますと、一戸町ホームページの町議会一般質問のページに動画がアップされますので、そちらでご確認ください。

前回議会の再質問でも、「社員の皆さんの声を聞いてほしい」と発言したら、町長は「時間がないので聞けない。」と答弁しました。

他県に出張に行く時間はあるのに、同じ一戸町内で、自分が代表取締役を務める会社の社員の声を聞くことができないのか意味がわかりません。

また、そのような発言をすることに、恥ずかしさを感じない町長の感覚も理解できません。

町長は、奥中山高原(株)について、「今のところ公金投入はしない。」と答弁されますが、現在の資本欠損・債務超過を起こしている状況、そして、単年度で黒字にできていない状況を見ますと、いずれ資金ショートしてしまうのではと心配です。

私は、奥中山高原リゾート施設が、町民の福利厚生施設として存続することを心から願っております。しかし、現在の膨大な累積赤字は、前菊池社長の放漫経営を町長が放置した結果ですので、町長は、前社長の任命責任、そして、現代表取締役会長・社長として、町民の皆様への説明責任、経営責任を誠意を持って具体的に果たす必要があると思います。

経営再建を図ることで経営責任を取るという町長の抽象的な発言は、すでに倒産・破産状況の会社の代表取締役としては、適切な経営判断を行うことができないことを証明するような発言だと感じます。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする