一般質問・子育て関係,世界文化遺産誕生に向けて<2021 年6月議会>

5月29日(土)に行われた「気軽に語ろう会」で一戸町民の皆様からいただいた貴重な意見を受けて、「町民主体の町づくりを目指す有志議員」で分担して一般質問しました。

一般質問は2021年6月15日(火)。一人あたりの質問時間は30分です。

(コロナウイルスの関係で質問時間が50分から30分に短縮しております。)

6月議会の一般質問者7名のうち、前述の有志議員4名の質問内容を以下に記します。

田頭健造議員(1番目に質問)

世界文化遺産誕生に向けて

コロナ禍で、日常の生活を奪われ、自粛生活を余儀なくされている最中に、待ちに待った「世界文化遺産誕生」という大きな朗報を聞けるのもまもなくとなりました。

御所野遺跡が世界文化遺産登録の勧告を受け、まずは人の受け入れ体制をまとめていく必要があります。

町民の皆様からよく聞くのが、御所野遺跡の周辺には宿泊施設が無いということです。宿泊施設が無ければ、御所野遺跡は勿論ですが、一戸の他の観光施設等も素通りすることになり、他市町村に宿泊されることになります。

観光客の来町に合わせて飲食店や商店街の活性化はどのように行うつもりでしょうか。

ハード面だけでなく、ボランティアの要請なども必要と思われますが、いかがお考えですか。併せて現在の受け入れ体制の進捗状況を教えてください。

身の丈にあった町政を

町民の皆様の意見を聞く機会がありました。その中で「身の丈にあった町政執行を」という声が多く出ました。横浜市との関係人口づくりに力を入れる等、外にばかり目を向けがちな町政と感じられてなりません。

今の一戸町は、もっと足元をしっかり見つめ直し、種々の課題の解決を目指すべきではないでしょうか。

少子高齢化現象、人口減少に伴う移住・定住問題、子育て支援等は、全国の市町村の共通の課題になり、限られた子育て世代や移住希望者の奪い合いの中でのサービス競争のように思えてなりません。

人口減少が避けられないのであれば、思い切って、観光客を当てにするのではなく、一戸町の住民が、明るく元気にはつらつと過ごせて、町民全体が楽しめるような整備や施策を目指すべきではないでしょうか。

遠回りになるかもしれませんが、他市町村から見て「一戸町の皆さんが明るく元気だ」と思ってもらえるようになれば、子育て世代・移住希望者に対するアピールになるし、背伸びすることなく、地に足のついた町民のための町政になるのではないかと思いますが、町長のお考えを伺います。

いちのへじょうもんの里こども園について

今年の4月に新たにスタートした、「いちのへじょうもんの里こども園」には未来の一戸を託すべき子どもたちの元気な声が聞かれます。

しかし、その園舎は老朽化し、修繕に修繕を重ねての運営を強いられていると伺いました。また、大規模な改修も無理ではないかとお聞きしました。

乳児保育実施と謳ってありますが、現状の施設ではスペースの関係で無理だと伺っております。

「子育て支援の町」に住む子どもたちの環境を整備して、子どもたちの健やかな成長を応援して頂けないでしょうか。

直ちに園舎の状況を把握して頂き、今後の対応方法を検討してもらいたいと思いますが、町長のご所見を伺います。

田頭議員の一般質問に対する町の答弁

ただ今の、田頭 健造 議員のご質問にお答えいたします。

はじめに、「世界文化遺産誕生に向けて」にお答えします。

去る5月26日に、御所野遺跡を含む北海道・北東北の縄文遺跡群について、世界遺産委員会の諮問機関であるイコモスから、「世界遺産一覧表への記載が適当」との勧告がなされました。

登録に向けた活動では、2009年の暫定リスト登載以来、ボランティア団体や地域の皆様、御所野愛護少年団を含む児童生徒など、多くの皆様にご尽力いただきました。長年の活動が実を結び、世界文化遺産登録が目の前に迫ってきております。

そこで議員ご質問の、飲食店や商店街における観光客の受入体制についてですが、博物館駐車場でのキッチンカーによる飲食提供の準備や、一戸駅元コンビニエンスストアのスペースを、観光案内及びカフェへリニューアルする工事を進めており、御所野遺跡などを訪れる観光客の利便性向上に資する準備を進めているところです。

また、町内商店街にあっては観光客を安全に、気持ちよく迎えることができるよう、各店舗における感染症対策、店内整理等について、商工会とともに呼びかけ、協力を依頼してまいります。

お土産品については、博物館のミュージアムショップで現在販売しているものに加え、世界遺産登録の正式決定時に陳列できる土産品を、町内外の企業からご協力をいただきながら、現在準備を進めているところです。

一方で、新たな土産品開発だけでなく、既存商品のリニューアルも有望と考え、新たな町の支援制度を創設したほか、地域企業への理解と高校生の技能向上を目的とした、高校を交えた協業の可能性を探っているところでもあります。

なお、具体的に例示されました宿泊施設に関しては、民間事業者の総合的な判断に基づく部分が大きいため、現時点での早期整備は難しい状況と考えますが、他地域で成功している多様な形態による宿泊施設情報を収集しつつ、当面は奥中山高原施設を紹介することとなります。

これ以外には、部局横断プロジェクトにおいて、二戸駅あるいは一戸駅からの御所野遺跡へのアクセス表示の改善、博物館周辺での安全な動線づくり、博物館内の休憩場所の確保などを検討し、順次進めているところです。

最後にボランティアガイドの養成状況についてお答えします。

現在、御所野遺跡で活動している3つのボランティア団体には延べ95人が所属し、今年度新たに2人が加わったと聞いております。

新型コロナウイルス感染症終息後の海外観光客の来訪を見据え、外国語対応としての英語及び中国語のガイド養成講座を実施しているほか、今年度からタブレット端末による多言語解説アプリケーションの供用を開始し、インバウンドへの対応を進めているところです。

例年ですと御所野愛護少年団を卒業した生徒学生から現地ガイドのお手伝いをいただいておりますが、今年はコロナ禍にあり難しいものと思っております。しかし、このような少年団活動を通じて養われた、遺跡を後世に残したい、多くの人に知って欲しいという気持ちをさらに高めて、大人になっても町に残り、立派なガイドとして活躍していただきたい、さらにこのような若者が増え、遺跡の守り手の裾野が広がることを期待しております。

次に、「身の丈にあった町政を」にお答えします。

まず、議員ご指摘のとおり、現在、全国の市町村間では住民の奪い合いとなっていると認識しており、この要因としては、人口減少による弊害、例えば商業の振興や担い手不足の解消など多岐にわたると考えております。

このまま人口減少が進めば、町民生産額や雇用の受け皿なども減少し、それによって町の歳入の減少を招き、新たな道路改良などは言うまでも無く、現在行っている町の事業ができなくなるなど、町としての機能が維持できなくなると危惧しております。

一昨年度の一戸町総合計画の策定時に私が意識したことは、30年後の一戸町がどのようになっているか、我々の子や孫の世代に何を渡せるかということです。そのために必要なのは身の回りにある資源を最大限活用し、町民の所得向上を目指すことであると考えます。

具体には、農産物の有利販売や放置されている山林の活用、文化財の活用などは当町の資源を活かしたものであり、人口が多い都市との結びつきを強めることによって、町外からの収入を図り当町の経済基盤を強くすることができるものと考えます。

特産品の販売や、地域資源を活用した観光方策などにおいて特に都市圏に向けて取り組む場合、当町単独より他の市町村と連携した方が効果的であると考えますので、近隣自治体と連携し取り組んでまいります。対象地域として横浜市は、これまで当町が10年以上活動してきた繋がりを活かせることや再生可能エネルギー由来の電力供給が始まっていることなど当町との関係性が強いと感じますし、新たに小学校や町内会などとの交流も芽生えており、横浜市側からも一戸町に注目していただいている今こそが、絶好のチャンスであり、さらに関係を強化していく必要があると感じています。

それぞれの地域課題を相互に補完し合うもの、いわばWin-Winの関係を構築できているため、現在は横浜市との取組を先行しております。機会があれば横浜市以外の自治体や地域との関係構築も視野に入れてまいりますし、引き続き全国への情報発信も行ってまいります

今後、一戸町の露出を増やし当町の魅力を発信しなければ、他の市町村の取組に埋没し、移住などの選択肢にすら入らないということになりかねません。繰り返しになりますが、今が当町にとっての好機であり、「この機会を逃せばチャンスはもう訪れない」という覚悟で町政にあたってまいりたいと考えておりますし、それが未来への責任であると考えております。

「身の丈にあった町政を」というご提言についてでございますが、現在、必要と思われる事業については議会へ提案し実施しておりますし、また、財政的な面においても横浜市との交流事業によって他の事業を断念した例は無いと認識しております。また、現状の財政状況は概ね健全であり、起債を含め、歳入に応じた予算執行がなされ、将来に負担を残すようなことはないと考えております。横浜市との交流は、未来に向けて必要で無理の無い有為な事業であると思いますので、議員各位におかれましてもご理解、ご協力を賜りますようお願いします。

最後に、「いちのへじょうもんの里こども園について」にお答えします。

いちのへじょうもんの里こども園は、前の鳥海保育所を活用し、本年4月1日に開園しました。こども園の定員は80名でありますが、5月末時点の入所児童は61名で、定員としては余裕のある状況です。

本年度のこども園については、把握できている年度途中の入所希望にも対応できる職員配置をしており、今のところ待機児童はないと承知しております。

また、3歳未満の乳幼児は、現在、0歳児6名、1歳児7名、2歳児7名が入所しており、0歳児については今後2名の入所見込みがあることから、受入体制を整えております。

0歳児については6か月から受け入れておりますが、母親の職場復帰時期を見据えて入所相談を頂くケースもありますので、早めに相談して頂ければ円滑な対応が可能であると考えております。

なお、年度によって、又は年度途中においては、職員配置の関係で入所希望に添えない場合もありますが、私立保育所の入所状況も勘案しながら、できるだけ入所希望に添うようにご案内しております。

現在の施設は、昭和53年度の建築で、施設の老朽化が進み、必要な都度、修繕を行ってきているところです。

また、小鳥谷保育所は昭和50年度、奥中山保育所は昭和56年度に建築され、どの施設も40年以上経過しております。

いずれの施設も、早晩に施設の更新が必要となることから、整備計画を立て、有利な財源の活用を含めて検討してまいります。

以上で、答弁を終わります。

田中新吉議員(3番目に質問)

子育て世代の支援施策について

子育て世代の支援施策について3点ほど質問いたします。

1. 今年度は一部の学童クラブで待機児童が出てしまいましたが、来年度に向けて6年生までの学童クラブ希望者の受け入れが出来る対策をどのようにするのか伺います。

2.子育て中のお母さんから話を聞く機会がありました。

一戸町は保育料が安い、検診や予防接種の案内が丁寧等、子育てに優しい町だと思うが、ネックなのが住宅の不足だと思う。いい町だから友達を誘いたいが、住宅が不足しているのが一番の難点です。

子育て支援住宅は他市町村からの転入でなければ入居要件を満たさないというので困っている。子育て支援住宅に入るために、一度町外の親族宅に住所を移す人もいる。町内在住の子育て世代にも、子育て支援住宅を利用できるようにしてほしい。

それが無理なら、子育て世代に一定の住宅補助費を出す施策も考えてほしい。

本気で移住定住人口を増やしたい、人口の流出を防ぎたいと思うのならば、子育て世代が困っているところに手当てして、子育ての応援をしてほしい。という話がありました。

子育て世代の住宅確保支援施策についてどのように考えているのか伺います。

3.お母さん達から「花の丘公園の整備をお願いしたい。」という声が上がっています。

周りの草刈りは行っているようですが、池をきれいにしてほしい。安心して水遊びできる場所がほしい。ベンチに鳥のフンがたくさんついている。幼児が使える遊具を置いてほしい。

子供を放置して居なくなる保護者がいるので「何歳以下のお子さんは、保護者同伴で過ごすようお願いします。」等の看板を設置してほしいとの要望がありました。

現在の管理状況はどのようになっているのか、また多くの町民から使ってもらえるような整備をする計画があるのか伺います。

田中議員の一般質問に対する町の答弁

ただ今の、田中 新吉 議員のご質問にお答えいたします。

1点目の学童クラブについてお答えします。

本年4月の一戸学童クラブの入所申込み児童のうち、不承認とした児童が14名ありました。

不承認とした児童の内訳は、6年生が申込み4名のうち3名、5年生が10名のうち9名、4年生が14名のうち1名、1年生が24名のうち1名でありました。

平成28年度以降では、令和2年度の入所申込み児童のうち6名を不承認とした例があります。

本年度の入所を不承認とした主な理由は、新一年生の入所希望児童の中に支援を要する児童が複数いたため、現在の職員体制では十分な見守りができないことから高学年児童の多くを不承認としたものです。

来年度以降、不承認の児童を出さないようにするための方策として、実施箇所を今の一戸小学校と、以前の実施場所である総合保健福祉センター内の計2箇所で運営することを検討しています。

2箇所にする場合、職員増が必要となり、現在、パート職員を含めた5名体制を少なくとも7名程度に増やす必要があります。また、学年で分ける必要もあり、学年区分の仕方と職員配置体制等の具体内容については、現場及び運営を委託している社会福祉協議会と検討協議していくこととしています。

つぎに、子育て世代の住宅確保支援策についてお答えします。

子育て支援住宅は、現在、総戸数56戸に対し48戸191名が入居しており、そのうち18歳以下の子どもの数は96名となっております。入居資格については、①子育て世帯であること②市町村税等を滞納していないこと③暴力団員でないことが募集要件となり、町内在住の方であっても、賃貸住宅に居住していない場合には、入居は可能となっております。

なお、建物及び設備関係の劣化が著しく、応募者数が減少傾向にあった大越田住宅については、現在、大規模改修工事を行っており、長寿命化及び居住性の向上を図りながら、入居者の確保に努めてまいります。

また、町が建設する子育て支援住宅に代わる住宅確保支援策については、今年度予算措置しております、定住促進と賃貸住宅の建設及びリフォームの促進を目的とした、一定の基準を満たした民間の賃貸住宅に新たに入居した場合の家賃負担軽減策の実施準備を現在進めております。

今後の予定としましては、今年の秋頃までに、民間賃貸住宅の所有者へ制度や対象となる要件についての説明会を実施したいと考えております。さらに、賃貸住宅の建設及びリフォームに対する資金面の支援制度について町内金融機関と協議を行い、良質の住宅の確保を図りながら子育て世代の移住・定住につなげてまいります。

最後に、いちのへ花の丘公園の管理状況についてお答えします。

花壇等につきましては、ボランティア会員や近隣町内会が管理しており、その他の芝刈りや池の清掃は業務委託しております。池の管理につきましては、水の入れ替えを含め毎週実施しておりますが、水量や水温の上昇により藻が発生する場合もあります。今後も引続き清掃を行い、極力きれいな状態を維持するように努めてまいります。

また、新たな遊具等の設置につきましては、現在のところ予定はございませんが、今後も町民の憩いの場として多くの方が利用できるよう、皆様のご協力も得ながら、衛生面・安全面に配慮した維持管理と住民参加の拡大に努めてまいります。

以上で、答弁を終わります。

田中議員再質問内容 抜粋

田中:学童の不承認が急に保護者に言われた印象を受けたが、前もって出た話ではなかったのか?
町:不承認の通知ということだと思うが、3月5日前後に通知を出している。
田中:何ヶ月か前からの通知はできないのか。お母さんの中には、仕事をやめて対応しないといけないという声もあった。早めの対応をお願いしたい。学童承認が漏れた方々にアンケートをとったはず。内容を教えれる範囲で教えてほしい。
町:不承認になった後4月に「現在の家庭状況、何か変化はないか、自由記述」のアンケートをとった。父が春から単身赴任になり実質的に一人親世帯になった家庭は、希望があったので再承認となった。不承認となったけれど家庭で過ごせるという家庭もあった。その他、共働きの世帯で、どう過ごさせるか不安。来年度に向けて不承認となる事態がないようお願いしたい。アンケートをとってもらってありがたい。等の意見があった。

田中:家賃負担軽減策について詳しく教えてほしい。
町:子育て支援住宅は「町内の賃貸住宅(アパート)に入居していなければ入居可能。」となっている。今年度、100万円予算をとっているので、定住、アパート活性化のために充てたい。
田中:賃貸住宅に住んでいる人にも補助を出せないか。
町:今後、民間のアパートから子育て支援住宅に移る場合にも対象になるように進めている。
田中:皆さんに周知できるようにしてほしい。「ホームページで情報を見れるようにしてほしい。」という声があるが可能か。
町:新しい制度が整ったらホームページに記載します。
田中:「一戸町が良い町だから、友達を誘っても住まわせたい」という声がある。補助を出しながら人口を増やせればと思います。よろしくお願いします。花の丘公園のの管理状況を伺います。看板設置の件ですが何かあってからでは遅い。親といない子どもを見守ったことのある保護者から、「何かあってからでは責任が負えない。」という声がある。いかがですか?
町:子どもを放置する問題は親のモラルに関わること。注意看板を立てることは可能だが、禁止事項が多いと楽しくなくなるので、なるべく設置しない方向でいきたい。ご理解いただきたい。
田中:以上です。3件の質問とも共通なのは、子どもは国の宝でもあり町の宝でもあるということです。保護者が安心して子育てできるよう要望します。

6番目 小野寺美登議員・7番目 山舘「奥中山高原(株)の経営状況について」

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奥中山高原(株)の記事は、文字数がかなり多くなりますので、別記事にアップしました。

おわりに

議会活動で一番大切なのは、主権者である町民の皆様の声を聞き、議会に反映させることだと思っています。

この度、5月29日の「気軽に語ろう会」で、34名の方が集まり意見交換をしましたが、

皆さん、町政に対する意識のとても高い方々でした。

町政に対する疑問や意見・要望、アイディアも出してくださり、その意見を有志議員4名で

分担して一般質問できたことは意義のあることと思いました。

(議員として当然のことでもあります。)

今後も「気軽に語ろう会」を継続できたらと思います。

「町民の皆様の声を聞く→議会に反映する→町民の皆様に報告する→意見を伺う」

を繰り返すことが大事だと思っています。

一般質問当日から1週間くらいすると、一戸町ホームページで質疑応答の様子が動画で見れます。

動画では、再質問内容も見れますので、どうぞご覧になってください。☺︎

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