2021年3月議会も、一般質問では「奥中山高原(株)の経営危機を招いた経営責任等について」質問をさせていただきました。
今まで何回も、同じ件についての一般質問をしてきましたが、奥中山高原(株)の経営状況があるべき姿になるまでには、まだ時間を要するようです。
一般質問の質疑応答の詳細は、一戸町ホームページにすでにアップされているのでそちらでご覧ください。
以下は、概要がわかるよう、私の質問内容のみ掲げています。
目次
一般質問内容
再質問内容
町長の答弁から感じたこと(特記)
なぜ規程関係が早急に整備されていないのか?
前回議会から3ヶ月弱時間があったのに、会社として必要な規程関係が何一つできていないことに驚きました。規程関係の未整備は会社としての体をなしていないことになります。
町長の答弁では「(規程の)雛形は会社にとって役に立たない。」「会社に合わせた規定を作るのに時間がかかっている。」ということでした。
会社で必要な規程は、就業規則、給与規程、経理規程、(文書規程)、大体このくらいです。
インターネットで雛形を探して会社に合わせたものを作成すれば、たたき台の規程は数日でできると思います。
たたき台の規程を役場の主幹課職員や取締役会でチェックすれば、2週間もあればできるのではないでしょうか。
また、やり方がわからないのであれば、プロに任せることもできます。
どうして、こんなに時間がかかるのか意味がわかりません。
「誰が」「何を」「いつまでに」完成させるというタスク(ToDo)管理をしっかりしていく必要があると思います。
経営改善計画が一向にできないのはなぜ?
経営改善作成委員会のチーフであるF支配人が、経営改善計画を一向に立てないのは何故でしょうか。
昨年の6月議会では、私の一般質問や再質問への答弁(町長)のほとんどか「プロジェクトチームで解決する。」という抽象的な答えでした。
プロジェクトチームは結局あまり機能せずに、経営改善計画作成委員会が組織されていますが、その成果物である経営改善計画書は未だに策定できていません。
町長は、今回の質問の答弁で策定できていない理由を何点か揚げましたが、規程関係の未整備と同じく「誰が」「何を」「いつまでに」完成させるというタスク管理をする立場にあります。直接の管理作業は部課長達に任せても進捗状況を把握しながら、経営改善計画が仕上がるように指示する必要があります。
誠意ある責任の取り方とは?
答弁の中で、町長は「経営責任は自分にある。」「前社長の任命責任は自分にある。」という発言をされました。
ただ、責任の取り方は、明言されません。
そして、前社長への損害賠償請求に関しては、自分たちには判断できないし、安易に損害賠償請求をすれば、逆に名誉毀損で訴訟を起こされるとの答弁でした。
産業建設常任委員会での調査によると、必要以上に多い出張費や、接待交際費、事業計画にない事柄を前社長の専断的決定により行い多くの経費を使っていること等、明らかな部分もあります。
前社長が作った損失を、町民皆様の税金で補填するのはおかしくないでしょうか。
町長や前社長が全額出資した会社なら文句は言いません。大株主は町民なのです。
会長である町長と、前社長は、経営責任への誠意のカタチを、金銭的なもので少しでも表すべきではと思います。
領収書等見れば、本当に会社にとって必要な経費だったのかわかると思います。
接待交際費の領収書は産業建設常任委員会でも確認済です。
本質的思考・協議の必要性
今回の議会で、前回議会同様、新監査委員の選任を求める議案が上程されました。
結局、この議案は採決の日に取り下げられたのですが、私は前回の議会同様、否決するつもりでした。
監査委員に選任される方に問題があるのではなく、むしろ、その方に失礼になるから、監査委員の選任に関しては、議会全体で協議する必要があると思っていました。
前回、否決になった議案を、どうして、議会全体で協議しないで再び上程するのか疑問でした。
今回の記事のタイトルに「本質的思考」と掲げましたが、本質的思考とは「そもそも論」のことです。
「なぜ〜するのか?」と考えることでもあります。
監査委員の人事案件に反対する理由は、そもそもが奥中山高原(株)の経営改善方策が明確になっていないことが根底にあります。
監査は終わったものの、監査報告を受けての措置(予定)が示されただけで、まだ改善に至ったわけではありません。
億を超える負債を今後どうしていくのか、
また、社員の皆さんの苦労を、町長が一人ひとり聞いてくださっているわけではなく
課題が多く残っています。
責任追及をされている町長の立場ではなく、社員さんの立場で、税金を納めている町民の立場で監査してくださる監査委員でなくてはいけません。
監査委員の交代は時期尚早かと思います。
そして、奥中山高原(株)については
そもそもが、何のための施設なのか・・・(町民の健康増進と、町内の雇用促進のはず)
公金を使っての事業なので情報がオープンでないといけない・・・
(社員の皆さんが外に情報を漏らさぬようプレッシャーをかけられている。)
前社長の独断で決めていた人事は改めなくて良いのか・・・
そして、スキーシーズン終了後の収支は大丈夫なのか・・・
金策はどうなるのか・・・
監査報告と、月次決算書等をもとに、議会でも協議を深める必要があると思います。
おわりに
K前社長が退任されてからは、私も福祉事業所で奥中山高原(株)に弁当注文をしたり、ジェラートを食べに行ったりするようになりました。
スキーシーズンには、たくさんのスキー客がお見えになり、「奥中山高原(株)頑張れ〜!!」と地域住民として陰ながら応援していました。
まずは、町民に喜ばれるリゾート施設に回帰すること、他市町村や他県からも、もっとお越しいただくようなリゾート施設になるよう、今後も問題提起と応援をしていきたいと思います。